ペンにこだわる楽しみ
文通にはさまざまな楽しみがひそんでいます
まだ見たことのない相手を思い描いたり、何を書こうかと自分の毎日を振り返ったり、相手からの返事を心待ちにしたり。
せわしなく日々を送るだけでは味わえない、ささやかだけれど確かな楽しみをプレゼントしてくれる。
それが文通です。
お気に入りのペンで手紙を書く
お気に入りのペンで手紙を書く、それも文通の楽しみのひとつではないでしょうか。
パソコン機器などが発達した現代、手で文字を書く機会はどんどん少なくなりました。
たまに手書き文字を書くことがあっても、間に合わせのペンでメモを書く程度ではありませんか?
でも、とっておきのペンを手に入れると、それだけで、誰かに手紙を書きたくなってしまうはず。
たとえば、いつもは使う機会のない万年筆
ずっと気になったまま、なかなか手を出せないでいるという方も多いのではないでしょうか。
そんなあこがれの万年筆を、誰かと新しく文通をはじめることをきっかけに、思い切って手に入れてみてはいかがでしょう?
ちょっと高価な万年筆をつかって、何年も同じ相手に同じペンで手紙を書き続けるなんていうのも素敵です。
「あまり高いものはちょっと…」という方には、初心者向けに安価だけれど可愛らしいものもありますので、ぜひ文房具屋さんをのぞいてみてください。
いつもとはちがう色のペンを選んでみるのも気分が変わりますよ。
青色のペンであれば、黒字のものと比べても読みやすさは変わらないまま、新鮮さが味わえます。
一口に「青色」と言っても、落ち着いたものから鮮やかなものまでありますので、お気に入りの一本を探すのも楽しそうです。
最初、文房具屋さんで見かけた時は「どうやって使うんだろう」と不思議に思った白色のペンで、黒地の封筒にあて名書きをしてみる、なんて冒険もどうでしょう。
黒板にチョークで書かれた文字を、懐かしく思い出してもらえるかもしれません。
自分の好きな色、相手の好きな色やイメージに合う色を使って、手紙の話題にするのもいいですね。
手紙を書くきっかけ
「手紙を書きたいな」と思うきっかけはいくつもありますが、単純に「あのお気に入りのペンで文字を書きたい」という気持ちも、立派なきっかけになります。
便せんにスラスラとペンを走らせるのは、純粋に気持ちがいいものです。
簡単には書き直せないという少しの緊張感と、ペン先から指に伝わる微かな振動には、キーボードやスマートフォンの画面をたたくのとは全くちがう心地よさがあります。
そうした心地よさをお互いに交換していると思うと、やっぱり文通にはメールでのやり取りとはちがう「温かみ」が感じられますね。
こだわりのペンは、文通の楽しみをますます深めてくれます。
見た目も使い心地にも満足の1本をあちこち探すのも、また楽しいもの。
今度の休日には、「運命の出会い」を期待して、文房具屋さんに足を運んでみてはいかがでしょうか。